点数評価83/100
非常に惜しい作品であると思う。
予めサポートパッチは充ててプレイ。
1年目と2年目、闘神編と分けたのは良かった。特に一、二年目になる件は本作の根幹を担っているだけあってグッド。
2年目のイベントがイマイチ少なく感じられるせいで中弛みする、作業ゲーにも慣れてくる頃であるしもう一味欲しかったかも。(一年目のうらなり位置的な)
闘神編もイベントは必要最低限という感じで、最終的にレメディアやラスボスの背景を最後で一気に説明してしまうタイプであるし、構成は上等とは言えない。
主人公はヘタレと言うか何考えているんだか分からない。主体性や行動原理に欠け、何某かの目的に向かって何も考えずに進んでるだけな様に思えた。幼馴染が代償になるっていうのにふざけてばかりで悲愴感のあるシーンが少ない/付加を最初にする時にも事の重大性を把握しないでとりあえずやってみようという無鉄砲さ(しかもそれに人巻き込むし)などなど気に入らない点は多く、GALZOOのレオくんにDQN要素、幼稚要素を足した様なキャラだったなと思っている。
逐一陵辱要素があるのは非常に評価出来る。闘神の設定は「アリスらしさ」を醸し出すために機能していたと思う。NTRとかも良かった、マニとかマニとか。今まではパートナーは負けても陵辱されないという聖域があったが、今回は羽純にも未然があったのはグッド。レメディアは陵辱の一つがあっても良かった気もする。
本作では後日談が存在しないことはかなり痛いマイナスになってると思う。レメディアや羽純たちはいいとしても、2年目にパートナーになってくれたアザミはあれで放置?最後虹色の石を親父から摘出する為だけの存在価値でしかなかったの?京子ちゃんも扉をくぐって終わりであったし、没落貴族達も特に後半に魅せ場無し。一本道に作ったならばレメディアの物語だけを消化するだけでは納得いかない、もっとサブキャラクター達にもスポットライトを当てていくべきであったと思う。
基本的にキャラを不必要に使い捨てる傾向は頂けない、キャラクター数が多い故なのかもしれないが、だからといってボルト/フィリオ/梨夢はあんな立て続けにあっさり倒しちゃって今までのは何だったんだ状態。ボルトもボルト自身の敵としての魅せ場がないしね、「強さを求めていただけで、そんなに悪い奴ではない」っていうイメージだけで完結しているのはもったいない感がある。
逆に本筋に関係ないキャラクター達、特に闘神都市の住人周りはそのイベントも含め良かったとも思う、おつかいシステムの半分はそれだったしね。ただポロロムさんはナクトにばっか犯させんなとは思った。主人公による陵辱はガッカリ陵辱。幻一郎さんとハムサンドも一年目の扱いに関しては良いかと(幻一郎さんは何で二年目以降で活躍させないんだとは思った)。マスターコジキは結局何者だったんだろう・・・
RPGパートについて。おつかいゲー。ダンジョンは掘り進んでレベル上げる/アイテム手に入れて能力アップの繰り返し。エンカウント率が高めなのはおつかいゲーと相性悪いなぁと思った。序盤鍵が上手く手に入らなくて面倒だったので、あれはショップで売っても良かったのではないかな。
戦闘シーンに関してはリアルタイム形式自体は慣れるが、慣れると作業ゲーと化す。魔法は回数制限があるので貧乏性の私は殆ど使えなかったりで、戦闘スキルの数もそう幅広くなく、単調で自由度の低いシステムだと思う。
ただ、そこまで戦闘システムに凝ったりする必要性も疑問であり、システム自体はこれでアリだと思う。こちらでは無く敵に関して、戦闘回数多くて敵の数が多い割に敵の行動がワンパなのは改善の余地有りかな。
細かい所で一つ、エフェクト量の如何(三連斬>二連斬>初期みたいな)によって行動時間が長引いたり、みたいなスキル付加とは別の点で戻せない悪影響が出る点は妙な感じがした。
戦闘シーンと言うよりも本作の能力上げの要となる付与に本作は問題があったのかもしれない。ままにょにょやD&Dの様にアイテム付けて能力大幅アップが肝となるのだが、無尽蔵に増える枠は本作が作業ゲーであることに拍車をかけてしまっているし、魔法使用のアイテム付与が消費型で且つその枠が消失するというシステムは貧乏性の私には使い辛く、後半コンスタントに消失枠復活のアイテムが手に入るようにならないとほぼ封印状態であった。アイテムを使って特定の敵を倒す/ダンジョンのからくりを解くみたいな発想は良かったと思うけれど、消費型は見直すべきであると感じた。
アリスのモンスターの3D化。るろんたやハニーの3D化は単純に面白いなと思った。特徴のあるモンスターはこれでいいかもしれないが、骨みたいに怯まないモンスターは戦ってて余り面白くないし、また、女の子モンスターは確かに残念だったと言わざるをえない。
この3Dグラ導入の試みは今までの2Dグラの使い回しからの脱却であって、2Dグラを描き下ろさずに(そりゃ一つ描き直したら大変な量になるだろうし)、絵師の負担を軽くして一枚絵やらボス絵みたいな要所はきちんと抑えるようにした。
という風な見方は合ってるかな?潜る系の作品でビジュアルが使いまわしだったり、ぱすちゃCでは非常に簡素な敵ユニットだったことなどの経験上からの考察なんですけどね。
女の子モンスターと言えば序盤のきゃんきゃんのシーンみたいに今作での女の子モンスターとの絡みはああいうの感じなのかと思ったら、あれで打ち止めなのはちょっとガッカリ。今回女の子モンスターはサクラ貝ドロップ要員でしかなかったのはね。服を集めるアレはネタ担当でしかなかったし、大番長の時と同じであくまでもおまけのエッチシーンというのは作品の評価には多少の補正程度にしか働かない、リターンが少ない要素に思える。
言いたい事は大体言ったかな。何よりの不満はエピローグの不足で、そこさえ解消されれば後は些末な不満点で、長年のアリス信者の私的には結構気に入っている作品。